剱岳 点の記~その②~今年度上半期マイベストワンです
「剱岳 点の記」
ほんとうに素晴らしい映画でした。
ん十年も映画ファンをやってきて、たくさんの素晴らしい映画にも出会いましたけど、
「剱岳 点の記」は稀に観る傑作ですね。
主人公二人の人間が素晴らしくよく描けてます。いや、演じられている。
大自然にたいして人間はなんと小さい存在かということが、
しかし同時に、その小さくて弱い人間が、英知と信念により揺るぎのない一歩を記してゆく・・・
それこそがほかの動物とは違う、人間の素晴らしさえあることを
この映画は静かに力強くうたいあげてきます。
映像美映像美といわれる「剱岳 点の記」ですけど
それだけだったら感動はありません。それならドキュメンタリーでいいわけで。
この映画の風格は
あの映像美に埋もれず、映像美を損なわない、浅野さんと香川さんという二人の俳優の過不足のない演技の美しくて端正な存在感あったからこそと思います。
俳優としてお二人は全く異なる方法論なんだと思うんですが、それがどっちも謙虚で、どっちも力強く、見事な対比と調和を見せてくれます。
方言や作り込んだ演技をその演技の跡を見事に消し去って自然に見せる香川さんもすごすぎるし、
いつもどおりにただ存在する演技の浅野さん、相手の変化球をつねに静かに巧みに受け止める・・そう、受け止める。そして、測量隊のリーダーたるものの内なる強さでこの映画をしめる。
とくに浅野さんの演技はほんとうにそこにいるように見せてしまって演技くささがまったくないので、あまり映画を観ていない方には物足りなく感じられるかもしれませんが、
あとあと気がつくんですよ。
あの存在感はただものじゃなかった、と。
見事です。
思えば、海外の映画でも、(最近、海外の映画に出る俳優は多いのですが、香川さんと浅野さんはそのレベルが違いますでしょう)、
香川さんの「鬼が来た」
浅野さんの「モンゴル」
の凄さは破格のそれでした。
もしもまだ観ていない方がいらっしゃったら「モンゴル」と「鬼が来た」どちらも超おすすめです。
すごすぎますから、お二人とも。
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