メタルマクベス~クドカン、シェイクスピアを料理する
あの音、あの迫力、あの近さだから。
←メタルロックな内野聖陽さん^^
メタルマクベス。
こちら予告編。
お芝居は生が一番!でもちょっと待ってください、ゲキシネはちょっと違います。
舞台をそのまま映して入るのですけど、テレビでやるような舞台中継とはぜんぜん違います。
ゲキシネはゲキシネという、映画でもない演劇でもない、ゲキシネという新しい媒体とお考えくださいませ。
スクリーンに大音響で大画面で演劇を映し出すことで、新たな表現の地平が見えてくるようですよ。
役者の表情の皺までもがくっきりと見えることで、さらに伝わる「役に吹き込まれた命」「息吹」。
その臨場感に、演劇の只中にぽーんと放り込まれてしまった錯覚を覚えてしまいますから。
これまでゲキシネは「髑髏城の七人アカドクロ」「髑髏城の七人アオドクロ」そして「朧の森に棲む鬼」と見てきましたが、
今回のこの「メタルマクベス」も含めて、どれもとっても面白いのです。
例えばこちら
・「髑髏城の七人アオドクロ」の予告編
染五郎さん(織田信長)と池内洋之さん(森蘭丸)のドキーっとさせる濃密キスシーンにご注意願います
http://www.geki-cine.jp/aodokuro/medium.html
予告編だけでもかなりドキドキしますでしょう。
演劇特有の光と闇をまるごと映像のフィルターに吸収して、スクリーンの上に近景として大胆に広げてみせる。
生舞台とは異なる生き物がそこに蠢いてるのを感じられればしめたもの。
しかし今回の「メタルマクベス」、クドカンの脚本には笑って笑って、で、終わってからぞくぞくっとして、しばらくたって、彼やっぱり天才?!って思いました。
映画の脚本のときのクドカンはけっこうスベッてることがあるでしょう。
ところが「メタルマクベス」まったくスベりません。
全てがツボにしゅっとしゅっと入ってきます。
しかもこれ、シェイクスピアの「マクベス」を大胆不敵にアレンジ、いえ、アレンジなんていうレベルではなくて下地にして、上はすっかり塗り替えて、まったく別な家を建ててしまったようなもので。
面白すぎますよ~~
バブリーなあの1980年代と未来2206年を行きつ戻りつしながら
ううう~ん毒入りカレー事件の容疑者、林さん登場、
聖子ちゃんカットにミキハウスのトレーナー・・・ってもー、
毒気たっぷりなクドカン脚本には笑うしかないでしょう。
そのテンションを最後まで維持しながら
魔女の予言にそそのかされた将軍マクベスとその妻が、王を殺して王位を継ぐが・・・というシェイクスピアの本来のお話と印象深い台詞はきちっと踏襲して
現代と未来が交差するところで
人間の卑小さ、哀れさを浮き上がらせてます。
所詮、人は女の股の間から生まれた存在に過ぎないのか?と
内野さんが何度も言います「女の股の間から生まれた・・・」と、あまりに有名なシェイクスピアの台詞ですけど
すると相手が「俺は帝王切開だ~、月足らずでさ・・・」って(爆)
いえいえ、シェイクスピアでもちゃんとその台詞はあるんですけど、でも帝王切開の月足らずのとは言ってませんよね、もっとシリアスに重々しく。
だって四大悲劇なんですから。
それを。。。こんな。。ああー面白い(笑)涙出ちゃう。
音楽も衣装もメタルな輝きを放ち、いやがうえにも興奮を煽って来ます。
そして今回は役者さんたちが個人的に惹かれている人ばかりなのも嬉しくて。
内野聖陽さんの存在感と上手さは言わずもがなでございますが
松たかこさんはかなり前に札幌で蜷川版「ハムレット」を観たときの狂気のオフィーリアとはまったく違う凄みある狂気のマクベス夫人をときに可愛く、ときにセクシーに演じて魅せます。
北村有起哉の柔軟な受け芝居、どんな相手でもこの人すーっと受け止めますでしょう。一見地味だけど確実な役者さん、さすが。
そして今回がっつりと味あわせてくれたのが森山未来でございますうう
森山未来、舞台栄えしますわ、そして芸達者、歌もダンスもさすが~。さすが若手の超成長株です。
森山未来、テレビでは一度も観たことがないのですが、これからも映画と舞台はチェックさせていただきます。
舞台はなかなか観れないのが残念ですけど。
王の上条恒彦さんもまた相変わらずの素晴らしい存在感で、このメタルロックなステージに威風堂々、自然体の演劇芝居を飄々としてこなされてます。
演劇においていかに自然体芝居をものにするか・・・これにも私はとっても興味あります。
こんな役者さんたち+いつもの劇団新感染の常連さんたち
すべてをまとめて最高の舞台を届けてくれる演出・いのうえひでのりさん
札幌シネマフロンティアで、すでに3週目、もうすぐ終わってしまうかも
2500円、ソンはしません。
イケイケです~
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コメント
『ゲキシネ』いいですよね~~。
札幌とか、東京とか、いわゆる大都会でしか上映してくれません(涙)。この舞台、東京は青山劇場で、リアルで観て来ましたよ!!
うっちー(こちらは俳優の)の演技力と、意外にも豊満な肉体はいわずもがな、松たか子さんの存在感と美しさにクラクラしてしまいました。
舞台は生が一番なのはもちろんですが、『ゲキシネ』ならではの大アングルの役者さんのアップや映像処理の技術は素晴らしく、ただの定点カメラでのDVDとは断然違いますね。そして大迫力の映画館の大画面でそれを観るんですもの、生で観た人は感動も2倍に膨れ上がります。
劇団新感線のゲキシネでしたら、bettyさんに是非『SHIROH』お勧めします。島原の乱をテーマに、2人の四郎上川隆也さんと中川
晃教くんの歌声にきっと魅了されるはず!
私は渋谷のPARCOで観てきました。今はDVDも発売されてますよね。
投稿: のりたま | 2008年10月22日 (水) 22時06分
>のりたまさん
「SHIRO」いい?いいんだあ・・やっぱり買いかしら。気になってたんですよ。
でも
なんかねえ、天草四郎は神秘のベールで私が勝手に包んでるものだから、生の舞台で観るのある意味、こわくて・・
四郎もっと若い美少年でお願いって(^^;)
そう、でも良いんですよね。きっと良いはずよね。新感線だし・・・
やはりDVDは買いかしら、ドラマチック?
来年の3月13日から一ヶ月公演の新感染の
「蜉蝣峠」は東京で観れる公算が大きいので楽しみにしてます。子供の卒業か引越しかどっちかには絶対行かなければいけないので、ついでにお芝居とか観ちゃいますよお~。
投稿: betty | 2008年10月22日 (水) 22時41分
行かれましたか。すばらしい!私も生はチケットが取れなかったのでゲキシネで見ました。アップで見られる映像は満足感100%ですよね。内野さんセクシー&隠れコミカル。お腹にストレートに響く声がたまらなく好きです
シェイクスピアはいろんな演出があってどんどん広がり続ける脚本だなと思います。わりと好んで出かけます。
「SHIRO」は良かったです。上川さんがあんなに歌える人だとは思っていなかったので感動でした。彼の声もとろけます。
是非DVDを。
東京来られるのですね。
是非ぜひ、舞台のはしごしてください。
投稿: emy | 2008年10月24日 (金) 00時11分
emyさんもゲキシネでご覧になってたんですね。内野さんちょっぴり肉厚で(笑)大人の男性って感じで(やっぱ脱ぎ脱ぎ副部長ですか~私、笑)存在感ありますよねえ~
お間抜けっぷシーンや顔が崩れるシーンではキュートな内野さんを堪能させていただきました。いいですよねえ~舞台の内野さん。
emyさんも「SHIROH」はおすすめなんですね。
そうですか。DVDちょっと考えてみますわ。
東京へ行く時はなからず美術館と劇場は行くようにしてるんですけど、今年はうちの犬が病気発覚でぜんぜん東京行けませんでした、
面白いお芝居ご覧になったら教えてください!
投稿: betty | 2008年10月25日 (土) 01時13分