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2007年11月 2日 (金)

パンズ・ラビリンス~おすすめ秀作スペイン映画!

悲しいけど、なんて美しいのでしょう。

繊細で深淵で永遠な物語。

劇場の中が明るくなっても立ち上がりたくなかった。ずっと余韻に浸っていたかったわ。

スペイン内戦時代、ありとあらゆるイデオロギーが渦巻いて、そのなかで同じ国民同士が血を流し合う。

現実世界はずしりと重く深い。

スペイン映画で何度も繰り返し描かれてきた内戦時代なんですが、この映画はそれを独特の暗美しいファンタジーに昇華させたところがほんとうに素晴らしいし、見ごたえ十二分です。

強烈なスペインの芸術気質を見た気がします。

あの時代、多感な少女は鋭敏に感じ取ってしまうのですよね。

時代や国家や人間の矛盾、苦悶、残酷さ・・・などを。

それを言葉にする知性はまだないし、戦うこともできない。

子供って非力ですもの。

でも物語好きな文学少女はそこで別な物語を紡ぎだすのね。

魂の救済、永遠の命、永遠の国・・・。

それは少女に起こった現実なのか、それとも逃げ込んだ夢のなか夢想なのか?

ファンタジーに登場するクリーチャーたちはひとつとして美しいものはないのね。

大きなダンゴ虫やら唾液ねばねばの大カエルやら、気色悪いものばかり。

そのうえ現実世界で銃で人を撃ったり殴ったりというところはかなりエグイ。

だけど物語は綺麗、物語に流れる心が清い。

少女の心が純粋で気高いからなのね、きっとね

重苦しくたちこめる雲のように、あの時代のスペインをずっしりと画面に塗りこんだのに、

なぜか見事に救われる。

少女役の女の子、良かったです~~。

予告編で観た時はそれほど綺麗とは思えなかったのに、映画の中でみると品格ある美しさがすごいんです。

優秀な役者という感じなのかな。

停止画だったり切れ切れにみると魅力がわからないけど、映画の中で見れば見るほど引きつけていくというタイプですから。

今後素晴らしい女優になりそうな予感がしました。

おすすめのスペイン映画です。

札幌では現在スガイで上映中です。

今日はお客さん5人でした。もったいないなあ~。すごく良い映画なのに。

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コメント

すごい映画でした。息を呑んで見守って、最後は泣きました。
アメリカには作れない映画です。

「厳しい現実から空想の世界に逃避する」とか「自己犠牲の尊さ」といった、通りいっぺんの言い方はしたくない。そんな単純な話ではないですものね。

投稿: Foggy Scilly かおる | 2007年11月 2日 (金) 22時05分

ね、良かったでしょ?本当に内戦を描いたものは多いけどその中でもぴか一だと思うの。
”サルバドールの朝”にコメント書いたのだけど、そちらもご覧になりましたか?

投稿: ながこ | 2007年11月 2日 (金) 23時12分

お久しぶりです。
ファンタジーか?と思いや
結構 目を瞑りたくなる場面もあり
緊・緩のバランスが 見事にとれていましたね。
子役の子は 素晴らしかった!
TBさせて頂きますね。
私の感想も読んでいただけると幸いです。

投稿: | 2007年11月 8日 (木) 12時17分

>Foggy Scilly かおる かおるさん

ほんと、「パンズラビリンス」完成度の高い映画でしたね。そしてとても記憶に残る映画でした。とっても堪能しました。
そうそう、ハリウッド映画といえば、ヨーロッパ映画とは子役もすごく質感が違いますよね。
ヨーロッパ映画の子役はナチュラル感、ハリウッド映画の子役は芸人さん、というのかしら・・・。

>ながこさん
良かったわ~ほんと。
そうそう「サルヴァドールの朝」にコメントかかれたんですね?
でもどこにもないんですよ。
気が向かれたらもう一度書いてくださいませ。
私は今日観てきました。うーむ重い、でも真面目で純粋な映画でした~。

>猫さん
素晴らしかったですね。
子役の品格もこの映画のムードにあってましたしねえ。

投稿: betty | 2007年11月12日 (月) 21時45分

お久しぶりです。サルバドール・・・のうほう、何て書いたか忘れてしまいました。多分、良かったけど最後は残酷でとかなんとか
かな。
私は今、BSで放映してる古い映画をけっこう
見てます。一昨日は“個人教授”を見ました。おお~、何十年ぶりって感じです。
どことなくいいんですよ。その頃にはパリに
すごく憧れていたな、とか昔のことも思い出してなつかしくなってました、1人で。
明日は録画しておいた“いつか読書する日”を見るつもり。

投稿: ながこ | 2007年11月15日 (木) 19時34分

ながこさん
「個人教授」やってたんですね。ルノー・ベルレーが出てたっけか?
ナタリードロンとアラン・ドロン、あの時代はヨーロッパの映画がばんばん公開されてましたよね。
「いつか読書する日」、私もまだ観てないの。感動的らしいですね。
私は明日は予定通りだと、イタリア映画の「厨房であいましょう」と「題名のない子守唄」をはしごする予定です。
ヨーロッパの映画ってやっぱりいいですよね。

投稿: betty | 2007年11月15日 (木) 23時41分

そうそう、ルノー・ベルレーさんです。
今見ると”クン”て言いたい気分でした。
あのラストいいですよね?はっきり覚えてなくて確認したくて見ました。フランシス・レイの音楽もステキだけど年上の女との単なる
遊びじゃないとこが素晴らしい!自分の幼さを自覚して身を引くなんて、なまじの高校生にできることじゃないですよ~(笑)
今日はハシゴされるんですね。お気をつけてね。札幌はもう寒いでしょうね。こちらも
今日は冷え込みそうです。

投稿: ながこ | 2007年11月16日 (金) 09時27分

ながこさん
ついに雪が降りました~。
映画館へ行くときは降ってなかったけど、二本も観て外に出たら白くなってました。
ボタンボタンと大きな雪が降ってくるの。いわゆる、“ぼたん雪”です。
例えが悪すぎね(^^;)
“白い牡丹”の花びらのように降るから“ぼたん雪”なんでしょうねえ。

>自分の幼さを自覚して身を引くなんて、なまじの高校生にできることじゃないですよ~(笑)

だよね。
でもフランスやイタリアの高校生の中にはそういうのがたまにいるかも・・って思えるわ。
あの頃のルノー・ベルレーって人気ありましたねえ。ちょっとジョシュハートネットに似てるかな??

投稿: betty | 2007年11月16日 (金) 17時59分

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