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2006年7月 4日 (火)

モンドヴィーノ~ワインから世界が見える

Discstation_1904_158797509ワインが好きな人にとってはこの映画、他人事じゃないですね~

ワイン作りの裏側に入り込んだドキュメンタリー映画、これがおもしろいの~!

フランス、イタリア、イギリス、ドイツ、スペイン、アルゼンチン、ブラジル、アメリカ・・・世界中のワインを巡っていく、

Main_2 ワインの薀蓄傾けながらワイナリーを旅する男二人の凸凹珍道中が傑作だった「サイドウェイ」という映画を観たときは、その主人公がこよなく愛する葡萄の品種、ピノノワールが何度も出てきたので、映画館を出たらピノが飲みたくなってワインバーに入っちゃったのね。

という話はおいといてっと。

この映画が傑出してるのは、ワインを追いながらいつのまにか、今この世界が直面する、グローバル化とローカル化、という問題にたいする問いかけになっていくところなのね~。

映画にしても政治にしてもなににしても、グローバル化とローカル化の問題から逃れられないものね。

私の映画の好みは、それぞれの国の土壌に根ざした各国それぞれらしい個性的なワールドシネマなもので。

世界を一律化してより収益力を高めるようにされたグローバルという名のもとでの「無個性なブランド化」のハリウッドはほとんどがつまらなく感じてしまうのですわ。

ハリウッドにも面白いものももちろんありますけど。

Sub05 「モンドヴィーノ」が描くのはまさにワイン界における“ハリウッド化”と“ワールドシネマ化”なのね。

べつな言い方にすると、“グローバル化”と“ローカル化”。

ワイナリーごとの個性はいまや資本主義、大企業化によって危機に瀕している。

フランスやイタリアだけなく、オーストラリアでもブラジルでもアルゼンチンでも、誰にとっても飲みやすくたくさん売れるワインに取って代わられるようになりつつある?

「モンドヴィーノ」は、現在のワイン市場を動かす人物として3人を浮かび上がらせる。

売れるワインの作り方を教えるワイン・コンサルタントのミシェル・ロラン。

アメリカの巨大資本をバックに世界中で高値のワインを造ろうとするモンダヴィ一家。

「ワインの価値を一言で変えてしまう」カリスマ・ワイン評論家、ロバート・パーカー。

これら3人。

ワインコンサルタントのロラン氏は行く先々の醸造元で「微酸素を入れて」と言うのね。

自然に樽のなかで変化したものを個性として楽しむ人が聞いたらなんかがっかりしちゃうかもしれないけど。

タンニンがきつすぎて角ばった味のワインも、グラスに注いでしばらくおいておくと酸素に触れてまろみが出てくるでしょう。

それを工程のなかで人為的に作り出すというわけなんでしょうね。

行く先々で「微酸素」「微酸素」っていうのね。

評論家のパーカー氏は彼の一言が業界を動かしてしまうほどの実力をもってしまった評論家。

それってちょっと・・・こわいよね。

彼に気に入られ、良い評価が欲しくて、彼の味覚にあったワインをつくり出すことがワイン業界のかげで流行ってることは確かなんだな~。

パーカー氏がオーク好きだからかしら??オークの匂いをつけるために醸造元は今、新樽ブーム。新樽命。

そのパーカー氏とロラン氏は親友同士で、互いにすごく認め合ってる。

ということは、パーカー氏が好むワインになるようにと、ロラン氏が「微酸素」「微酸素」と言ってるように思える、といったら言いすぎかな。

微酸素処理したワインを新樽に入れてオークの匂いをつけたら、パーカー氏から高得点もらえる?

モンドヴィーノ社はおのおのの地味よりも、大多数にうける味わいをよしとしている。

それにたいし、小さなワイナリーの昔ながらの職人気質な醸造家たちが頑固にポリシーを守ろうとする、

どちらが正しいとかはこの映画ではいっさい言わない。

ただ現実を面白く興味深く、歴史や文化までも紐解きながら映し出す。

観た人は、自分の好みはどっちかなあと、それはいろいろ思いますよね~。

私は食は文化だと思うので、そこそこの土壌や風土や文化に根ざした食を守っていくべきだと感じてるほうなの。

平均値ではなくて、個性的な文化が好き。

アルゼンチンで飲むワインもアメリカで飲むワインもフランスで飲むワインも同じようなものだったらつまんない。

個性的な文化が互いを認め合いながら存在し、私はいつでもその違いを楽しめる、というのが理想だわ~。(映画の好みもそれ)。

ワイナリーごとに強烈に異なる個性が感じられるワインは楽しいし。

ワインが直面している問題は、そっくりそのままさまざまな分野に置き換えられる。

さまざまな価値観がぶつかりあいながら、グローバルに行くのか、ローカルに行くのか?

その共存の道は?

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コメント

たいへん興味深く読ませていただきました。
ワインも巨大商業資本による、グローバル化の波が押し寄せているんですね。
一般消費者としては、世界各国の美味しいワインを「安く」提供してもらえるのは喜ばしい事ですが、どこのワインも同じ味じゃ~ねぇ。
「微酸素」・・・「微炭酸」?
ワインなどの醸造に携わっている職人さんは、酵母菌ひとつにもこだわりがありますから、ワインコンサルタント氏の発言には、苦々しい思いがあるかもしれませんね。

投稿: ちゃろ | 2006年7月 4日 (火) 17時39分

ちゃろさん
微酸素、微酸素。
きつめなワインも酸素にすこし触れると柔らかくなるんですよ。
我が家ではあてずっぽうにワインを買って来て、時々、尖ったワインだったりすると、その日は飲まずにコルクを締めなおしてから、わざと数日寝かせてから飲みます。するとぐっとまろやかになってます。
それを醸造段階で、酸素入れてしまうという、昔ながらの職人さんが聞いたらびっくりですよね~。

投稿: betty | 2006年7月 4日 (火) 20時38分

へぇ~!!酸化させるとまろやかになるんですね。
コルク栓を開けたら、酸素に触れさせないで飲みきれ!って聞いていたので「酸素は敵」だとばかり思っていました(笑)
ところで、微酸素を入れるワインって、酸っぱいワインですか?それとも渋いワイン?
いつもスーパーの安いワインしか飲んでいないから、よく知りませんですぅ~。

投稿: ちゃろ | 2006年7月 5日 (水) 15時30分

ちゃろさん
世界各国のワイナリーにコンサルタントとして契約しているロラン氏は、ワイナリーを次から次と回りながら、テイスティングしては「微酸素をいれて」と言うんです。
それがどんなワインかはまで言ってませんでした。
ワインがコルク栓になってるのも酸素を通すためですよね?

投稿: betty | 2006年7月 6日 (木) 09時10分

bettyさん、こんにちは!!
コメントありがとうございます。
早速「モンドヴィーノ」ご覧になられたんですね。この映画は、昨年公開されて、日本のワイン業界でもかなり話題になったようです。私はローカル派のワインが大好きです。私、地方出身ですしね(関係無いか)...。

ところで、ワインがお好きだとか。ワイン情報サイトWINE21も、もしよろしかったらご覧になってみてください。

投稿: ヒノコ | 2006年7月 6日 (木) 09時43分

ヒノコさん
「モンドヴィーノ」面白かったですよ~~。
ワインの幅広さ、和奥深さ・・はまるとどんどん追求したくなる世界ですね~。

ワイン情報サイトWINE21って知らなかったのですがこれからみてみます!
どうもありがとうございます

相互リンクの件もありがとうございます。
よろしくお願いします。こちらもさっそく貼らせていただきますね~。

投稿: betty | 2006年7月 6日 (木) 13時28分

コルク栓に関しては、外気を遮断する為のものです。
ワインには生きた酵母菌が入っていますので、外気に触れると発酵が促進します。で、酵母菌がいいだけ発酵すると、次は外気中の酢酸菌が発酵してビネガーになっちまいやす。
ロラン氏がどうして微酸素を入れさせるのか、う~む・・・。
酸素を入れると発酵が進むのですが、それと関係があるのかしら。
まずは映画観ないといけないですよネ(笑)

投稿: ちゃろ | 2006年7月 6日 (木) 17時47分

コルクは外気を100パーセント遮断しちゃうのですか?

もしやもしや、ちゃろさんは学生時代そっちが専門分野だったのかな?理系の。

わたしゃなんてちんぷんかんぷんなことを言ってるのでしょうか(笑)
しかし、そう思ったのは、コルクの仕組みはよくわかりませんが、ワインは時間の変化と共に味も代わるのが魅力といわれるでしょう。
それってコルクが呼吸していて、微量の酸素が(酢にならないぐらいのよ!)入ってきて、酸素と温度の影響によって発酵がすこしづつすすんでるからだと思ってましたよ~。
発酵は温度のコントロールだけでもなりたつのかな(?)

うちでは発酵がまだ足りない、若いワインと感じたら、栓を締めなおしてすこし置いておきます。一晩でもかなり味がかわります。
というか栓をあけて飲んでるうちに30分で味がかわりますもんね。

こんどぜひ気をつけて飲んでみてみて~。初めの一杯と一時間後の一杯は味わいがちがうはずです。

「愛の最終章」でとっても目についたシーンがジャンヌ・モローがワインのグラスをずっとテーブルの上で回し続けてるの。飲みながら。
あれって、ワインが若いと感じて、自然にやってる動作なんじゃないかなと、ワインで生きてるといってたデュラスらしいなあと思ったんですよ。

ワインのHPで見かけたんですけど、ロラン氏がいう「微酸素処理」というのは小細工とみられてるらしいですねえ。

やはり本物は、瓶のなかでじょじょに発酵具合が変わるものでないとということなんでしょうねえ。

投稿: betty | 2006年7月 6日 (木) 20時18分

え~、発酵は学生時代にさら~っと勉強した程度で、専門的には学んでおりまへん。
ワインを長期寝かせておくと味が変化する・・・。
う~ん、水分子は酸素分子より小さいので、水がコルクから抜け出ていくのかな~。
あと酵母菌は無酸素状態でアルコール発酵するので、低温下で緩やかな発酵をさせます。ちなみに酸素が入ると酵母菌は呼吸して熱を出します。

ワインの初めの一杯と一時間後の味ですか~。
いや~、一時間もあったら私は出来上がっちゃってるから、味わからないかもぉ(笑)


投稿: ちゃろ | 2006年7月 7日 (金) 15時43分

ちゃろさん
ワインのこと詳しい人にちょっと聞いてみましたよ。
すると、
ワインは樽でねかせたあとに瓶に入れてコルク栓で密封する
そこからが“瓶熟”と呼ばれるプロセスに入るそうです。
低温保存で熟していくのだそう。
ところが最近は長期間の瓶熟をおこなわないワインもふえてきて、そういうものは金属キャップが使われることもあるということ。

で、熟し方がたりないとかんじるワインは開栓してからすこし置いておくと美味しくなるとのこと。

で、ちゃろさんの話をあわせると、ワインの美味しい変化のためには低温保存を、ということなんですね~。

それと、長期保存の間に水が抜けていくこともあるそうですって。

投稿: betty | 2006年7月 7日 (金) 18時36分

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