夢駆ける馬ドリーマー~役者うまいのお
(札幌シネマフロンティアにて)
「アイ・アム・サム」のときのダコタちゃんの上手さをみてじつは上手すぎて引いちゃったのよね
ところがあれから何年・・・昨日「夢駆ける馬ドリーマー」を観てダコタ・ファニングちゃんの繊細な演技をあらためて再認識した。
ダコタちゃんという存在そのものに感動おぼえるほど。
いえ、この映画の俳優さんたち、どこをとってもベストな演技だわ。
映画自体もとっても素晴らしかった。
それはやっぱり俳優たちの好演によるところが大きいんじゃないかしら。
シンプルイズベスト、話は単純でも心を映しこめば深い感動を得られる。
話や背景にこっても感動を生まないその場かぎりの駄作大作が多いいっぽうで、こういう映画がたまにぽこっと出てきてくれるから、アメリカ映画を見切りつけられないのよねえ。
昔ながらの「良心」のアメリカ映画の伝統をくむ、真に上質なアメリカ映画らしいアメリカ映画。
こういうアメリカ映画は好きだなあ。
馬の映画といえば「シー・ビスケット」も良かったけどね、あれよりも私は「夢駆ける馬ドリーマー」がお気に入り。
「夢駆ける馬ドリーマー」は「シー・ビスケット」ほど枠組み大きくない。小粒。
そのぶん、とっても生活感や心情が身近に感じられるのね。
ケンタッキーの空撮から入る冒頭、自然の美しさに導かれてすーーっとこのドラマの世界に入ってしまう。
期待されたケンタッキーダービーのスター牝馬ソーニャドールが転倒して骨折。
調教師であるカート・ラッセル演じるタダコちゃんのパパが馬をめぐって厩舎の社長と決裂、同時にクビになったメキシコ人の調教師2名と馬を自分の牧場にひきとることになる。
自分の牧場といっても、牧場はすべて切り売りして、家が立ってるところだけがかろうじて残ってるだけで、馬を飼うのも家計上ゆるくないのよ。
でもね、馬に魅せられた娘のために、がんばるの。
とにかくね、役者さんたちがすご~く好演してる。
こんなに素敵なアンサンブルは気持ちがいいわ。
皆がみんな、引き算演技を心得た方々で、控えめなポジション。
独唱はいない。
アンサンブルによって素敵なハーモニーを奏でるのね。
ダコタちゃんのお父さん役のカート・ラッセル、私にとってのカート・ラッセルベストは「潮風のいたずら」(傑作ラブコメ)、「エグゼクティブ・デシジョン」(人に面白い映画ない?と聞かれたらいつもリストの上位にあげる映画なの)。
カート・ラッセル、うまいんですよね~。
「夢駆ける馬ドリーマー」でも、職人肌のダービー馬の調教師をじつに自然に演じてるの。うまいなあ~~~。ほんと上手いわ。
その娘がダコタちゃん。これまたなんて繊細な演技だろうねえ。役の解釈、すごいものがあるんじゃないかなあ。
はじめからすごい上手い子だったでしょう。でもそれがよりナチュラルになってんのね。
作品自体が小粒なだけに、よりナチュラルでそれでいて深い演技でぐいぐいひっぱっていくような類でしょう。
役者、どの人もレベル高くてそれ観てるだけでワクワクしちゃった。
ママがエリザベス・シュー、綺麗でできた妻だね。職人肌の夫は調教師としてすごくてもお金儲けがヘタくそでね。妻はダイナーみたいなところでウェートレスのパートに出てるの。
夫と娘の夢をそっと後押しする。
パパのパパ、ダコタちゃんのお祖父ちゃんがクリス・クリストファーソン。
で、びっくりしたのが、若い頃の顔を並べればまったく似てないはずのカート・ラッセルとクリス・クリストファーソンが、皺がよって目がしょぼってしてきたら、あれまあ~!よーく似てるんだわ。
ほんものの父子みたいにそっくりなの。
メキシコ人を演じる二人、すごいご面相のほうは一度観たら忘れられない顔で、時々アメリカ映画で見てるけど、顔は覚えてるけど名前は覚えたためしがない、という人ね。
もう一人、最後にソーニャドールに騎乗することになる俳優、名前があきらかにヒスパニック系だし小柄だけど、これからも幅広く活躍できそうな雰囲気を持ってるのね。
彼らメキシコ人の役もとってもいいね。
脚本は小さなエピソードを人間に引き寄せ、人間の体温であたたまったドラマを丹念に作り上げていく。
誠実な語り口が好きよ。
とにかく俳優たちの勝利よね~。
★オマケ:
この映画のなかでソーニャドールに種付けするための馬が出てくるの、そのオス馬の完璧な美しい肢体からこぼれる色気にくらくら~~っとなっちゃった。
馬好きなうちの夫も、あとで言ってた。二人して、あのオス馬、かっこよかったねえ~って、ほかの観客も皆惚れ惚れしたと思うわ。
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コメント
タイムリーな映画をご覧になったのですね。日記のほうと、かぶさる部分が多いようで・・・
本当に自分が見たい映画を選ぶのは難しい。そして本当に感動できる映画に出会えるのはもっと難しい。
ダコタ・ファニング。アイアムサムを見たとき鳥肌たちましたよね。(京都ではさぶいぼががでるといいますが)なにかでこの役者いいと思ったら、結構続いてみるほうですが、こんな子供の役者にそんな風に思ったのは初めてでした。このまま才能を磨いていくのか、20歳でただの人になるのか・・・
来週のレディースデイに見れるかな?
投稿: taba | 2006年6月 3日 (土) 07時07分
tabaさん
>タイムリーな映画をご覧になったのですね。日記のほうと、かぶさる部分が多いようで・・・<
そうなのですう。昨今の親と子の事件をみて子育てについて思いをめぐらせることがあったので、この映画では親子の関係にすごく目がいっちゃいました。
そういう意味でタイムリーですよね~ほんと。
ダコタちゃん、このままいけばいい女優になりそうだけど(アート系もいけそう)まだ先が長いからたいへんかしら。
ある年齢になったら学業に一時期専念して、時を待つのもいいかもね。
この映画では「アイアムサム」の頃よりずっと進化してて、すごく自然でねえ~。
ヨーロッパ映画に出てもやっていけそうに見えたなあ。
投稿: betty | 2006年6月 3日 (土) 10時38分
見てきました。
冒頭の空撮からすでにどっぷり浸って、鳥肌ものです。本来馬好き、近々乗馬を始めたいと思っていたほど。なかなかお金がついていかなくていまだに良い場所を見つけられないで居ますが。
お話としては「そんな上手く行くわけないじゃん!」と一言言ってやりたい気分ですが・・・だからこそ見ていて気持ちの良いえいがでした。景色は綺麗、ほんと、役者は完全に役を自分のものにしてしまっている。いい気持ちになれないはずはない!これ、bettyさんが見ていなければ私は多分見逃した映画です。なぜこんなに自分の趣味にあった映画を、見逃していたのか・・・・宣伝の効果ってこわいですね~
クリス・クリストファーソンも歳いっちゃたけど、笑顔は健在。また色々出て欲しいなあ。カート・ラッセルも今回好きになりました。
アメリカの映画を見ていて時々思うのが、親子関係。日本と全然違う。最初に思ったのが、クレーマー・クレーマーで、ダスティン・ホフマンが、子供に夫婦の離婚の話を打ち明けるとき、もう一つは最近のクラッシュで鍵屋?さんだったかな?のお父さんが子供に魔法の透明マントの話をするとき。そして、今日カート・ラッセルが娘に馬を売ってしまったことを「私が間違っていた」と謝ったとき。透明マントの話はちょっと違うけど、後の二つは、自分の子供を一人の人間として認めていて、凄く自然に子供の立場と、心を認め対等に話をする。それってすごいことでしょう?日本ではあんまり無いことだと思いましたがどうでしょう?クレーマーのときから「ああいう親になりたい」と思い続けた私ですがさて・・・・・?
投稿: taba | 2006年6月 8日 (木) 02時13分
tabaさん
tabaさんなら乗馬すぐに上達しそうですね、バイクに乗れるぐらいだもの。
>クレーマー・クレーマーで、ダスティン・ホフマンが、子供に夫婦の離婚の話を打ち明けるとき、<
そうそう、そこの場面覚えてますよ。どきっとしたもの。そうくるかあ~って。
日本ではあまりないですよね。あくまでも成人するまでは大人の付属物、見たいなところ多少なりともあるかもね。
あ、最近では30なっても40なっても親子で心理的にパラサイトし続けてるのも見受けられるものね。
それに日本特有の親子心中の背景にも、日本人ならではの親子の私物化(このあいだ日記でも話しあったっけねえ)という問題が横たわってますよね。
「夢駆ける馬~ドリーマー」では子どもと親が人間対人間として向き合う姿がよく描かれてましたよね。
カート・ラッセルいいですよね~。
すごくアメリカ的な男のように一見見えるけどものすいごく繊細な人かなあと思ってるの。
彼の「エグゼクティブ・デシジョン」最高です!あーまた観たくなってきた。tabaさんこれ観た?超おすすめ。
息子さんといっしょに楽しめるわよ~。
投稿: betty | 2006年6月 8日 (木) 09時36分
tabaさんなら乗馬すぐに上達しそうですね、バイクに乗れるぐらいだもの
ありがとう。・・・・・・
今日朝、仕事に行こうとバイクにまたがり、ブーンとエンジンふかしたとたん・・・見事に転倒!!!
ハンドルロックをかけていたのをすっかり忘れてた!。先週土曜に調整してもらったところでした。またまた自転車屋にUターンです。ブレーキレバーが見事にいがんでしまったし、私の気付かないところにもへこみや傷があるかも・・・・で、今は指先に血豆と膝の擦り傷、たぶんあっちこっちの打撲。これからボチボチ痛みが出るのかなあと憂鬱です。
「エグゼクティブ・デシジョン」てスティーブン・セガールもでてるやつですよね?友達と二人、スティーブン・セガールを目当てに行って、「?????」で帰ったのを思い出しました。セガールがあまりにもあっけなく死んでしまって・・・ショックから抜け切らないうちに、というか、このまま死んでしまうんじゃなくてどっかでどんでん返しがと思い続けるうちに映画は終わってしまいました。今じゃ笑い話ですが・・・・見直したとき「面白い映画だったんだなあ」なんて、思いました。今度はカート・ラッセルを目当てに見ないといけないですね。
投稿: taba | 2006年6月 8日 (木) 15時25分
tabaさん
ありゃ、転倒(@@)
大事に至らなくてよかったけど、なにはともあれ気をつけてくださいね~。
「エグゼクティブ・デシジョン」そうです、セガールさんが出てくるの、思い出したけどたしかにセガールさん、すぐに消えたわよ~(笑)ビデオにはまるで主役ででもあるかのように名前が表記されてなかったけ?
家族全員で観てたんだけど子供までが「えっ!?」ってなったの覚えてますわ(笑)
投稿: betty | 2006年6月 8日 (木) 22時27分