靴に恋して
孤独におびえ、悲しみに震えるいくつもの夜を過ぎて、やがて女たちが幸せのありかたを見出していく・・
生活感とお洒落感の絶妙なバランス感覚が素敵な映画です。
【とっても味わい深いスペイン女のちゃんこ鍋】って私は思いました。
邪道を承知でここではあえて鍋より薬味をおすすめしたいわ。
つまるところは脇を彩る美味しい男たちをたんと召し上がっていただきたいという、なんとも邪な話ですみません。
←まずはスペイン国立ダンス(バレエ)カンパニーの芸術監督ナチョ・ドゥアト。
日本でもとても人気のある世界的な振付家にして芸術監督。
そのナチョ・ドゥアトが足のお医者さんの役というのがいっそうそそるでしょ。
ナチョ・ドゥアトの青い目の薄さがひときわ清涼感のある知性をぐーんとかもしてます。
それから、額に入れて飾っておきたくなる麗しいゲイのカップルも出てきます。
←画家志望の男は「女王ファナ」でフェリペ王子をやっていたダニエレ・リオッティです。
フェリペ王子のときのロン毛をばっさり切った短髪で、すらっと引き締まったスタイルはいやでも目が追ってしまって。
この人はイタリア人のせいか、ますますもってムーチョムーチョ色っぽいフェロモンを放ってます。
←そのダニエレ・リオッティと暮らす看護師役はエンリケ・アルキデス。整った顔立ちですねえ。
ラテン系にもいたのねとビックリなキリリとした切れ長タイプの目元が綺麗。
そんな麗しいダニエレ・リオッティとエンリケ・アルキデスはいっしょに暮らしてるんです。誰一人としてハッピーな気分じゃない人ばかり。
目にこびりついたとっても麗しいシーンがあります。
夜、画家志望のダニエレがキャンバスに絵を描いてる・・・
その視線の先には窓辺に腰掛けた全裸のエンリケがポーズをとっている・・
この映画のなかでいちばん美しいと思った場面がそれです。綺麗でした~。
女たちは誰もが苦労や悩みを背負ってるの。
そんな女たちが自分だけが人生にあっぷあっぷしてると思い込んでいたのに、ふと気がつけば人生という鍋のなか~、しかも自分のほかにもいっぱいあっぷあっぷしてる女がいたってわけ。
それぞれが背負った人生にはそれぞれの味があるから、その味は鍋の中に溶け出してほかの女の人生と交じり合って、いつのまにか人生鍋は深みを増して美味しくなっていくのよね。
その味わいがそのまま映画のなかに匂いたってくる。
さらに素敵な薬味、イイ男の薬味が贅沢。
麗しい男たちを薬味にして食べる【スペイン女のちゃんこ鍋】、一度召し上がってみて。
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コメント
こんばんわっ。
「靴に恋して」やっぱり素敵な作品だったんですねー。
私も劇場に見に行ったんだけど、
始まって30分ぐらいで途中退席してしまったんです。
っていうのも隣の席のおばさんの香水の臭いが
もうすごくってタオルで鼻を押さえて見てたんだけど、
もう頭が痛くなってきちゃって耐えられず退席しました。
満席じゃなかったら他の席に移動するなんていう
選択肢もあったんですけどねー。(笑)
ビデオ借りてリベンジしますよっ。(^.^)
投稿: Chocolate | 2006年4月12日 (水) 01時02分
うわっ、映画館でのその状況、お察しします。最悪ですよね~。私は斜め前のオジサンの整髪料の匂いに鼻が曲がりそうになって耐え切れず、席を移動したことがありますよ~。
もうひとつは静かな中国映画をほぼ満席の小さな劇場で観ているときに、隣の若い女性がはじめから終わりまで絶えず鼻水をジュルジュルと吸い上げてまして(風邪ひいてたのかアレルギーか?)、その音に胸が悪くなり、まったく映画に没頭できませんでした。
たまたま友人といっしょに観てたので、劇場から出るに出られず、まいりましたよお~。
投稿: betty | 2006年4月12日 (水) 16時33分
こんばんは。実はいつも拝見していました。コメントも挨拶もせず失礼しました。映画が好きなのですが、コメントを拝見する限り趣向が似ておりますもんで、熟読してしまいます。
この映画は、題名(邦題)の印象だけで見るのをためらっていた作品でした。けれども、つい数ヶ月前どうしても気になるのんでレンタルしたところ、邦題から想像していたような(どんな想像なのでしょう・・・)作品ではなく、『当たり!!」な、逸品だったのでびつくりしたのでした。
さてさて本題に入りんますと、
作品中の一番印象的な『麗しいシーン』、私も同じです。素敵なシーンでしたね。
このコメントがどうしても書きたかった!あの場面に抱いた感動を誰かに伝えたかったわけで・・・。
それでは失礼しました。これからも楽しみにしております。
投稿: さち | 2006年4月13日 (木) 21時12分
さちさん
いらっしゃいませ~、よろしくお願いします。
>コメントを拝見する限り趣向が似ておりますもんで、熟読してしまいます。<
オバハンのレビューなんですけど、そう言っていただけるととっても嬉しいです。ありがとうございます。
(時々羞恥心のないことも書いてしまうので、抑えて抑えて、と自分を時々戒めてます^^;)
麗しいシーン、いいですよねえ。
あの二人のお話をふくらまして一本作ってくれないかなと思ったりして(笑)
でもあれしか観れないからこそ、いつまでもひっかかってていつになっても「綺麗だったなあ~」と思い出すのでしょうか。
投稿: betty | 2006年4月13日 (木) 22時05分
何度かの挫折の後見ました。欲張っていっぱい借りたので見すぎてくたびれたあ・・てのが挫折の原因ですが・・・
一言「良かったです」
ありそうでなさそうな話というか、なさそうでありそうな話が淡々と続く感じなのですが、その分ゆっくり静かに心に沁みるというか、そのまま現実の中に映画が続いていくような気がする映画でした。いつもよりちょびっと具体的に
私が一番印象に残ったのは、ゲイの靴屋の店員とレイレ(レイラ?)の会話。レイレが盗みがばれて店を首になった後だと思いますが、「ここで寝る?兄弟みたいに」「あなたがゲイで残念(ゲイで無かったらよかった?)」「君にナニが無いのが残念」あの場面はいいです。私はあこがれるなーああいうの。あの台詞を書いたのはどんなひとだろう?どんな心をもたひとだろう?そして最後にレイレがその店員に送った手紙。友情と感謝にあふれた手紙です。「幸せになりたい。そして幸せを分けられる人になりたい」とても深い言葉だと思いました。後半は私の中では、この二人が中心になりました。
この映画もしここでbettyさんの感想を見なかったら、絶対私は見ていません。心に残る良い映画を見せてもらいました。ありがとう。
投稿: taba | 2006年4月24日 (月) 01時31分
靴屋の店員さん、最後はお医者さんとハッピーになってましたよね?
とっても雰囲気がよくて彼らも印象深かったわ~。
後半はレイラの存在感がぐぐぐーっと鮮明になってきますよね。
女性たちのなかでは私はタクシー運転手の後妻とレイラの関係が気に入ってます。
いろんなタイプの人が出てくるので、そのなかのどれかひとつは必ず心に残るものがあるかもしれませんね~。
tabaさんも気に入ってくれてよかったよかった☆
投稿: betty | 2006年4月24日 (月) 01時54分
bettyさん、こちらでも「はじめまして」。
『靴に恋して』、私も好きです。「(タイトルやら宣伝やらで)ためらってたけど観てよかった」という人の多いこと。私もそうです。私の場合、「ヨーロッパいこーるオサレ的イメージ先行型オンナオンナ向けウットリ式アイムカミング系映画だったらどうしよう……という不安が拭えずにいた」のでした。
観て、「何よ、佳い作品じゃないのさ」と。
この作品は日本側の売り出し方がすごく間違っていたと思います。それについてはいつまでも私はプンプンし続けます。
投稿: Reino de Reine | 2006年10月11日 (水) 14時03分
Reineさん
>日本側の売り出し方がすごく間違っていたと思います。
ほんと!
ファッショナブル系の表層的な映画って思った人が多かったみたいですよね。
でも、私にはとっても深部にしみる映画でした~
投稿: betty | 2006年10月14日 (土) 21時44分